こんにちは。スマートキーコンシェルジュの「TAKA」です。今回はバイクの鍵の話です!
毎日の通勤やツーリングで大活躍するPCX(Honda)ですが、初めてスマートキーに触れる方は、エンジンのかけ方やシートの開け方などに少し戸惑うこともあるかもしれませんね。
このシステムは、ポケットやカバンに鍵を入れたままスムーズに操作できるのが最大の魅力ですが、外出先で急に反応しない原因や電池交換の手順、万が一鍵を紛失してしまった場合の対処法をあらかじめ知っておくことで、ライディングの安心感がぐっと違ってきます。今回は、PCX(Honda)のスマートキーの使い方に関する基本的な操作から、いざという時の緊急対応まで、分かりやすくお伝えしていきますね。
- PCX(Honda)のスマートキーの基本的な操作とエンジンのかけ方
- シートや給油口の開け方と確実なハンドルロックの手順
- スマートキーが反応しない原因と具体的な電池交換の方法
- 鍵を紛失した際の緊急始動法やリレーアタックなどの防犯対策
PCXのスマートキーの基本的な使い方

PCX(Honda)を快適に乗りこなすために、まずはスマートキーの基本的な使い方をしっかり押さえておきましょう。
ここでは、日常的に行うエンジンのかけ方から、荷物の出し入れに使うシートの開け方、そして毎日の防犯に欠かせないハンドルロックまで、必ず覚えておきたい操作手順を順番に解説していきますね。これらの仕組みを理解するだけで、毎日の乗り降りが驚くほどスムーズになりますよ。
エンジンのかけ方と基本操作
PCX(Honda)のエンジンをかけるプロセスは、スマートキーと車両本体に搭載された「スマートコントロールユニット(SCU)」との間で行われる、高度な双方向の無線通信によって成り立っています。物理的な鍵を鍵穴に直接挿し込む代わりに、車両側にあるメインスイッチノブを操作して電源を入れる仕組みです。
この通信には主に315MHz帯という微弱な電波が使われており、セキュリティコードの照合を極めて短時間で行うことで、キーを持ったオーナーが車両に接近しただけで瞬時に認識してくれます。

通信可能エリアとエンジン始動のステップ
スマートキーの有効範囲は、一般的に車両のメインスイッチから半径約2メートル以内と設計されています。これ以上離れると反応しませんし、逆に近すぎてもカバンの中に入れたままだと認識しにくい場合があるので、適度な距離感を覚えておくとスムーズですね。
具体的な手順としては、まずスマートキーが「ON状態(通信可能状態)」になっていることを確認しましょう。キー本体のボタンを短く1回押して、LEDインジケーターが緑色に点滅すれば準備完了です。
スマートキーを持った状態で車両に近づき、メインスイッチノブをカチッと音がするまで奥に押し込みます。車両が正規のキーを認証すると、ノブの周りが青く発光し(またはメーター内のスマートキー表示灯が点灯し)、ノブの回転が可能になります。
その状態のまま、ノブを押し込んだ状態で右側(時計回り)に「ON」の位置まで回してください。ジーッという燃料ポンプの作動音が聞こえ、メーターパネルが立ち上がり走行準備が整います。あとは、左手のブレーキレバーをしっかりと握りながら、右手のスタータースイッチを押すことでエンジンが軽快にかかります。
PCX(Honda)には急発進を防ぐための安全回路(インターロック)が備わっているため、サイドスタンドが下りている状態ではエンジンがかかりません。必ずスタンドを上げてから操作してくださいね。
エンジンの始動手順とチェックポイント
| ステップ1 | スマートキーのボタンを押し、ON(緑色LED)にする |
|---|---|
| ステップ2 | メインスイッチノブをカチッと押し込んで車両に認証させる |
| ステップ3 | ノブを右(時計回り)に回して「ON」の位置に合わせる |
| ステップ4 | サイドスタンドを上げ、ブレーキを握りながらスターターを押す |
シートや給油口の開け方手順
買い物やツーリング先のガソリンスタンドで慌てないためにも、シート下収納や給油口の開け方は確実にマスターしておきたいところですね。これらの操作も、すべて手元のメインスイッチノブを使って一括で管理されています。別々に鍵を開け閉めする手間がないのが、PCX(Honda)の大きな魅力の一つです。
SEAT/FUELポジションの活用
エンジンが停止している状態で、メインスイッチノブを「SEAT/FUEL(またはFUEL/SEAT)」という中間の位置に合わせます。このポジションは「ON」と「OFF」の中間に位置しており、ノブがこの位置にある時だけ、すぐ横に配置されているロッカースイッチが機械的に操作できるようになります。
シートを開けたい時は、ロッカースイッチの上側(SEAT側)を押し込みます。カチッとロックが外れる音がして、シートを持ち上げることができるようになります。ちなみに、2021年に発売されたJK05型などの現行モデルでは、シートのヒンジ部分にスプリングが備わっており、開けた後の保持力が大幅に向上しています。手を離してもシートが勝手に閉まらないので、両手で荷物の出し入れができ、日常の買い物がとても快適になっていますよ。
ガソリンを入れたい時は、スイッチの下側(FUEL側)を押します。すると足元のセンターコンソール上にある給油口のフタ(フューエルリッド)がポンと跳ね上がって開きます。中の燃料キャップは物理的に手で回して開けるタイプになっており、給油ノズルを差し込みやすい角度に設計されています。
純正アクセサリー「スマートトップボックス」との連携
現行のJK05型やKF47型に乗っている方にぜひ知っておいていただきたいのが、純正の「スマートトップボックス」との連動機能です。
これまでのモデルでは、リアボックスを開けるために別途物理キーが必要でしたが、現行システムでは車両がスマートキーを認識していれば、リアボックス下部のボタンを押すだけで電子的にロックが解除されます。
これにより、完全なキーレス生活が実現できるので、オプションの追加を検討する価値は十分にあります。
走行中の誤操作を完全に防止する安全設計
安全上の理由から、エンジンがかかっている(ノブが「ON」の位置にある)走行状態では、このロッカースイッチを押してもシートや給油口は絶対に開きません。
走行中の振動や誤操作によって荷物が飛散したり、燃料が漏れたりするのを未然に防ぐための重要な安全機構です。必ず車両を停止させ、エンジンを切ってから操作を行ってください。
ハンドルロックの確実な方法
大切な愛車を盗難から守るために、コンビニでの短い買い物の間であっても、駐車時は必ずハンドルロックをかける習慣をつけましょう。
PCX(Honda)のハンドルロックは、電子的な認証と物理的な防御を組み合わせた、防犯の第一線として機能します。正しい操作をしないと、思わぬバッテリー上がりの原因にもなるので注意が必要です。
バッテリーの緊急時はこちら
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ロック手順と警告音の意味
まず、降車したらハンドルを一番左までいっぱいに切ります。その状態で、メインスイッチノブを「OFF」の位置から少し奥に押し込みながら、さらに左側(反時計回り)に「LOCK」と書かれた位置まで回しきります。
カチッと明確な手応えがあり、ハンドルが固定されればロック完了です。この時、ノブから手を離してもノブが元の高さに戻っていることを確認してください。
ここで非常に重要なのが、ノブを「OFF」の位置で止めたまま放置しないことです。もしノブがきちんと「LOCK」の位置まで回っていない、あるいは押し込まれたままの状態で放置してしまうと、数分後に車両から「ピー、ピー、ピー」という大きめの警告音が鳴り響き、周囲に知らせてくれます。
なぜこのような警告音が鳴るのかというと、電子的ロックが不完全な状態であることをライダーに通知するためです。「OFF」の位置に留まっていると、車両のシステムは「まだライダーが近くにいて、これから操作をするかもしれない」と認識し、待機電力を消費し続けてしまいます。これが一晩続くと、翌朝には車両のバッテリーが完全に上がってしまうという事態に陥ります。
この警告音は、愛車を守るためのとても大切な機能ですので、音が鳴ったら面倒がらずにすぐノブの位置とハンドルの状態を確認し直してみてくださいね。
電源オフや節電モードの設定
スマートキーは、ポケットの中に入っているだけでも常に微弱な電波を出し続け、車両との通信を待機しています。そのため、使わない時はこまめに電源をオフにすることが、内蔵電池を長持ちさせ、同時に意図しない解錠を防ぐための重要なセキュリティプロトコルとなります。
ON状態とOFF状態(節電モード)の切り替え
スマートキー本体には、鍵のマークが描かれたボタン(またはON/OFFボタン)が配置されています。このボタンを数秒間長押しすることで、電波の送信状態を切り替えることができます。
長押ししてLEDインジケーターが赤色に点灯すれば、これが「OFF状態(節電モード)」です。この状態では車両との通信が完全に遮断され、キーが車両の真横にあってもメインスイッチノブは一切反応しません。洗車をする時や、自宅の駐輪場から近い部屋にキーを置く時、または冬季などで長期間乗らずに保管する際には、必ずこの状態にしておくことを強く推奨します。
逆に、再度バイクに乗る際はボタンを長押しし、LEDが緑色に点灯するのを確認してから車両に近づいてください。現在の状態がどちらか分からなくなった時は、ボタンを短く1回だけ押してみてください。赤が点滅すればOFF、緑が点滅すればON状態であることが一目で分かります。
スペアキーの長期保管における注意点
新車購入時に付属してくる2つ目のスペアキーですが、これを「いつでも使えるように」とON状態(緑色LED)のまま引き出しの奥などにしまっておくのは絶対に避けてください。
常に電波を放出し続けるため、いざ数年後に使おうと取り出した時には、完全に電池切れになってしまっているケースが後を絶ちません。スペアキーは受け取ったその日に必ず「OFF状態(赤色LED)」に設定し、できれば購入日や電池交換日を付箋に書いて貼っておくと、いざという時に困らずに済みますよ。
ちなみに、PCX(Honda)のスマートキーは極寒の-20℃から炎天下の60℃までの動作が保証されていますが、直射日光の当たるダッシュボード等に放置するのは電池の液漏れの原因になるので注意しましょう。
より高度な「スリープモード」の存在
一部のモデルや設定においては、特定のボタンコンビネーション(施錠ボタンを押しながら解錠ボタンを2回押すなど)によって、待機電力を極限まで抑える「完全なスリープモード」に移行させることが可能です。
このモードに入ると、インジケーターが複数回点滅し、システムが休止したことを知らせてくれます。普段使いのキーには不要ですが、数年間保管する予定のスペアキーには有効な手段です。
PCXのスマートキーの使い方と緊急対応
とても便利なスマートキーですが、電池で動いている精密な電子機器である以上、いつかは電池切れが訪れますし、強い電波の影響を受けて一時的に反応しなくなるなど、物理キーにはなかった特有のトラブルも発生します。
ここでは、PCX(Honda)のスマートキーのより実践的な使い方として、出先で急なトラブルに見舞われた際の対処法や、万が一の時のための防犯対策について、専門的な視点から深く掘り下げて解説していきます。
キーが反応しない時の対処法
通勤前の忙しい朝や、ツーリングの休憩終わりに「いざ出発しようとしたらメインスイッチノブがカチッと押し込めず、ウンともスンとも言わない…」という状況は非常に焦りますよね。電池も最近替えたばかりだし、なぜ?という場合、まずは複雑な故障を疑う前に「外部電波による干渉(電波障害)」を疑ってみましょう。
スマートフォンや周辺環境による電波干渉
前述の通り、PCX(Honda)のスマートキーは主に315MHz帯という微弱な電波を使用して車両と通信しています。この周波数帯は、日常にあふれる他の電子機器からの強力な電波やノイズの影響を非常に受けやすいという弱点を持っています。
現場でのトラブル復旧において、一番多い原因が「スマートフォンと一緒にポケットやカバンに重ねて入れているケース」です。
スマホが基地局と通信する際の強力な電波が、スマートキーの微弱な信号をかき消して(マスキングして)しまうのです。これを解決するには、スマホとスマートキーを別のポケットに入れるか、物理的に少し離して再度ノブを押すだけで、嘘のようにすんなり反応することが大半です。
また、環境的な要因も無視できません。例えば、巨大なテレビ塔の真下、大規模な発電所や変電所の近く、さらには街角の強力な無料Wi-Fiルーターのすぐ傍などに駐車した場合、車両側に搭載されている受信ユニットが大量のノイズを拾ってしまい、正規のスマートキーが発する信号だけを上手く抽出できなくなります。
このような電波の飛び交う過酷な環境下でキーが反応しない場合は、スマートキーを手に持ち、車両の受信機(PCXの場合は多くが右側のボディカバーやフロントカウル内部に設置されています)に直接ペタッとくっつけるように近づけて操作してみてください。
距離をゼロに近づけることで物理的に通信を成立させ、強力なノイズ環境下でも無理やり認証を突破することが可能になります。
スマートキーの電池交換手順

スマートキーシステムにおいて、ライダーが最も頻繁に行うメンテナンスが内蔵電池の交換です。電池の寿命は使用頻度や保管状況にもよりますが、一般的に1年〜2年程度と言われています。突然の電池切れを防ぐため、ホンダのシステムには賢い「自己診断機能」が備わっています。
電池消耗の明確なサイン
メインスイッチノブを押し込んで「ON」にした際、メーターパネル内にある「鍵マークのスマートキー警告灯」に注目してください。もしこのランプが約5回連続で点滅した場合、それはシステムが「電池の電圧が規定値を下回っている」と判断した明確な交換サインです。
また、「アンサーバック(車両の位置をハザードで知らせる機能)の作動距離が以前より短くなった」「ノブを押し込んだ時の反応が一瞬遅れるようになった」といった物理的な予兆も、電圧低下の初期症状として見逃さないようにしましょう。
詳細な交換時期の目安については、PCX(Honda)のバッテリー上がり?復旧手順を解説の記事でも詳しく解説していますので、参考にしてみてくださいね。
電池交換のステップバイステップと注意点
PCX(Honda)のスマートキーで使用されている指定電池は、コンビニや100円ショップでも簡単に入手できる「CR2032」(または大容量タイプのCR2032H)というボタン形リチウム電池です。交換作業自体はユーザー自身で行えますが、内部の精密基板や防水パッキンを傷つけないよう、極めて慎重な作業が求められます。
電池交換に必要なツールと仕様
| 使用電池 | ボタン形リチウム電池 CR2032(またはCR2032H) 1個 |
|---|---|
| 推奨ツール | ・マイナスドライバー ・傷防止用の柔らかい布(またはコイン) |
具体的な交換手順は以下の通りです。
- カバーの分離: スマートキーの下部、または側面にあるスリット(溝)に、布を巻いたマイナスドライバー(またはコイン)を差し込みます。テコの原理で軽く捻るようにして、カバーをパカッと二分割します。無理な力を入れるとプラスチックのツメが折れるので、ゆっくり開いてください。
- 古い電池の取り外し: 内部の基板を傷つけないよう、指先か精密ドライバーを使って古い電池を丁寧に取り出します。端子を曲げてしまわないように注意が必要です。
- 新しい電池の装着(極性の確認): ここが最大の落とし穴です!新しい電池は、「マイナス(-)側が上(フタ側)を向くように」装着します。一般的な車のスマートキーはプラス面が上になることが多いので、非常に誤認しやすいポイントです。
- 密閉と動作テスト: 周囲にあるゴム製の防水シールが正しい位置にピタッと収まっていることを確認し、カバーを上下から挟み込んでパチンと確実に閉じます。最後にボタンを押して、LEDランプが明るく点灯すれば作業完了です。
バッテリー上がりの確認方法
スマートキーの電池を新品に交換したばかりなのに、ノブを押し込んでもメーターが全く点灯しないし、アンサーバックのボタンを押してもウインカーが全く点滅しない…。
そんな絶望的な状況の時は、スマートキー側ではなく、車両本体の12Vバッテリー(車載バッテリー)が完全に上がってしまっている可能性が極めて高いです。
スマートキー特有の待機電力と診断
意外に知られていませんが、スマートキーシステムは「キーからの接近電波を常に待ち受ける」ために、エンジンが停止している間も車両側のバッテリー電力を少しずつ消費し続けています。
これに加えて、先ほど解説した「ハンドルロックが不完全な状態(ノブがOFFの位置)」で数日間放置してしまったりすると、システムが休眠状態に入らず、あっという間に車両のバッテリーを使い果たしてしまいます。
バッテリー上がりの判断基準としては、「メインスイッチノブを強く押し込んでも、青いリング照明すら光らない」「メーターの液晶が一切表示されない」といった、完全な沈黙状態であれば車載バッテリーの消耗を疑うべきです。
逆に、メーターは暗く光るけれどセルモーターが「キュルキュル…」と力なく回るだけの場合は、電圧は下がっているものの完全な枯渇ではありません。
ジャンプスタートによる一時的な復旧
もし出先で完全にバッテリーが上がってしまった場合、スマートキーシステム全体が起動しないため、後述するIDタグによるエマージェンシー始動すら受け付けてくれません(最低限の電力がECUに残っていないためです)。
この場合、シート下にあるバッテリーボックスを開け、モバイルジャンプスターターを使用するか、ブースターケーブルを用いて他のバイクや車から電力を供給(ジャンプスタート)し、一時的にシステムを強制起動させる必要があります。
もしご自身での対応が難しい場合は、無理をせずにロードサービスを手配するのが最も確実で安全な選択と言えます。復旧後の詳しいケアについては、
PCXのバッテリー上がりからの復旧手順も併せてご覧ください。
鍵を紛失した際の緊急始動法
ツーリング先の山奥でスマートキーを落としてしまった、あるいは電池が完全に切れて予備の電池も買う場所がない…という究極の緊急事態に直面しても、PCX(Honda)にはまだ最後の切り札が用意されています。それが、ホンダが設計した「IDナンバー入力」によるエマージェンシー始動プロトコルです。
IDタグ(エマージェンシーキー)の重要性
新車でPCX(Honda)を購入した際、スマートキーと一緒に、バーコードと9桁の数字が記載された小さな白いプラスチックのタグ(IDタグ)を受け取っているはずです。中古車で購入した場合でも、前オーナーから引き継がれていることが理想です。
この数字の羅列は、その車両固有の「暗号鍵(パスワード)」です。この番号さえあれば、物理的なスマートキーが一切なくても、メインスイッチノブの操作だけで強制的にエンジンを始動させることができます。逆に言えば、この番号が他者に知られてしまうことは、車両をいつでも盗まれる状態にするのと同じくらい危険なことです。
もしIDタグとスマートキーの両方を完全に紛失した場合、車両側のスマートコントロールユニット(SCU)とエンジンコントロールユニット(ECU)を物理的に丸ごと交換する必要があり、その修理費用は数万円、場合によっては10万円近くに達することもあります。
入力に失敗しやすいポイントなどは、スマートキー紛失時のIDタグ入力完全ガイドでも徹底解説しています。
エマージェンシー始動の具体的な入力手順
IDナンバーを使ってエンジンをかけるプロセスは、ノブを押す回数で数字を入力していくという、少し根気のいる作業になります。ここではIDが「120…」から始まる場合を想定して解説します。
まず、メインスイッチノブを約4秒間、長押しし続けます。するとメーター内のスマートキー表示灯が点滅を開始するので、一度指を離し、もう一度だけ短くカチッと押します。これでシステムが「パスワード入力待機状態」に入ります。
次に、最初の桁の数字を入力します。最初の数字が「1」なら、ノブを1回だけ押します。入力後、約5秒間そのまま待機します。車両がその「1」という数値を正しく認識すると、メーターの表示灯の点灯パターンがフッと変わり、次の桁の入力を促してくれます。
次の数字が「2」なら、ノブを連続で2回押して、また5秒待機します。ここで困るのが数字の「0」です。桁の数字が「0」の場合は、ノブを一切押さずにただ5秒間待機します。システムは「何も操作がなかったこと」を「0」として認識し、自動的に次の桁へ進んでくれます。
これを繰り返し、すべての桁を間違えずに正しく入力し終えると、ガチャッという音と共にメインスイッチのロックが解除されます。この状態になれば、ノブをONに回して通常通りエンジンをかけることができます。このプロセスは時間制限が厳格に決まっており、途中で操作を間違えたりモタモタしたりすると最初からやり直しになってしまいます。
パニックになりやすい状況下での操作となるため、このID番号を控えたメモを財布の奥に入れておくか、スマホのセキュアなメモ帳に保存しておくことが、真の意味での「トラブルへの備え」となります。
リレーアタック等の防犯対策

スマートキーシステムは、鍵穴をピッキングされる心配がないという点で非常に高い防犯性能を誇りますが、一方で無線技術特有の脆弱性を突いた現代的な盗難手法も存在します。愛車を守るためには、これらのリスクに対する正しい理解と対策が、現代のライダーには必須の知識となっています。
リレーアタックの脅威と手口
近年、高級車の自動車盗難の手口としてニュースなどで広く知られるようになった「リレーアタック」ですが、スマートキーを採用しているPCX(Honda)などのバイクにおいても、理論上は全く同じ手口で盗難されるリスクがあります。
リレーアタックとは、犯行グループの一人が家の玄関先や窓の近くに潜み、家の中に置かれているスマートキーが常時発している微弱な電波を、特殊なアンテナ機器で受信して増幅させます。
その増幅された電波を、屋外の駐車場や駐輪場にいるもう一人の犯人の機器まで「リレー(中継)」することで、バイク側のシステムに「オーナーが鍵を持ってすぐ横にいる」と誤認させる恐るべき手法です。これにより、鍵穴を壊すこともなく、いとも簡単にメインスイッチをONにされ、そのまま乗り去られてしまいます。
コストゼロでできる最強の防御策
この高度な盗難手法に対する最も効果的かつ確実な対策は、実は非常にシンプルです。それは、前述の項で解説した「スマートキーを節電モード(OFF状態・赤色LED)」に設定することです。
電波の発信自体を物理的に停止させてしまえば、犯人がどれほど高性能な増幅器を持っていようと、中継する元となる電波が存在しないため、リレーアタックを根底から物理的に不可能にすることができます。(出典:警察庁『自動車盗難等の発生状況等について』)などでも、スマートキーの電波遮断は有効な防犯対策として推奨されています。
市販されている電波遮断ポーチ(リレーアタック防止ケース)や、お菓子の空き缶などの金属製の容器にキーを保管することも電波を遮断する上で非常に有効ですが、ホンダが標準で備え付けてくれている純正機能である「OFF設定」を帰宅時のルーティンとして習慣化することが、追加コストも一切かからない最良の防犯対策と言えるでしょう。毎日のちょっとした心がけが、愛車を確実に守ることに繋がります。
PCXのスマートキーの使い方のまとめ
いかがでしたでしょうか。今回は、PCX(Honda)のスマートキーの使い方に関する基本的な操作手順から、ツーリング先での突然の電池切れ、電波干渉によるトラブル対応、さらにはエマージェンシーキーを使った緊急始動の裏技まで、かなり深掘りして幅広く解説してきました。
PCX(Honda)に採用されているスマートキーシステムは、ライダーとマシンの関係をより直感的でシームレスなものへと進化させてくれた非常に便利なシステムです。しかし、その内部の仕組みや構造を少しでも理解していないと、いざという時に「全く動かない!」とパニックになってしまう原因にもなり得ます。
日常的な「ONとOFFの切り替えによる節電・防犯対策」や、「メーターパネルが教えてくれる電池交換のサインを見逃さないこと」、そして何より「新車購入時にもらうIDタグの番号を安全かつ確実に保管しておくこと」が、スマートキーの利便性を最大限に引き出し、長く上手に付き合っていくための最大の秘訣かなと思います。知っているだけで防げるトラブルはたくさんありますからね。
【重要事項とお願い】
当記事でご紹介した部品の価格帯や電池の寿命、細かい操作手順の秒数などは、あくまで一般的な目安や過去の事例に基づくものです。お乗りのPCX(Honda)のモデルの年式(JF81、JK05など)や仕様変更によって、一部の挙動や設定方法が異なる場合がありますので、正確な情報やご自身の車両に適合する操作については、必ずホンダの公式サイトや、お手元の取扱説明書(オーナーズマニュアル)をご確認ください。
また、鍵をすべて紛失してしまった場合のユニット交換など、高額な費用が発生する深刻なトラブルや、システムの書き換えといったセキュリティの根幹に関わる判断については、ご自身で無理に解決しようとせず、最終的な判断はホンダの正規ディーラーや信頼できる鍵開けの専門業者にご相談されることを強くおすすめします。
この記事が、皆さんの抱えていた疑問や不安を少しでも解消し、安心材料になれば嬉しいです。愛車のPCX(Honda)と共に、これからも安全でストレスフリーな素晴らしいバイクライフを心ゆくまで楽しんでくださいね!
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